2006年01月09日

映画>息子のまなざし

息子のまなざし息子のまなざし

 ストーリーの背景が分かり始めてからは、
 もし自分が主人公だったら?と
 問いかけながら観ていた。

 愛息を殺された父の勤める職業訓練所に加害者の少年が入所してくる。
 犯人だと知りながらも、日々その少年と接していくことで、
 憎悪や復讐心以外の感情が芽生えていく・・・。

 少年犯罪の底辺ではなく、周辺を描いた映画。
少年犯罪をテーマにしているけど、特別奇抜な演出はせず描かれているので、観ていてとても現実感がある。
これは特にティーンエイジャーに人間の命の重さや尊厳を考えてもらいたいので、オススメというか、観てもらいたい。

主人公は自宅で腹筋をすることによって憎悪や復讐心をコントロールしながら、
少年と日々接しているが、ある日、別れた妻は2人を見て「狂気の沙汰」と泣き叫ぶ。
そうまで言われてもずっと感情を抑えていた理由が、どこかに隠されている。(ネタバレなので観てください)

本作は、実際に起きたイギリスで起きた2人の少年が幼児を誘拐し殺害してしまった事件を基に、構想された映画なのだそう。
また、当初主人公の職業をコックにしようとしたが、刃物、肉・野菜などが生々しく映ってしまうと、
この映画の趣旨ではないので木工職人にしたとのこと。

今上映中の、ダルデンヌ兄弟最新作「ある子供」も観たい。

あらすじ
職業訓練所で木工を教える中年男性のオリヴィエ。
彼のクラスにフランシスという少年が入所を希望してくるが、
定員オーバーを理由に断る。が、後日なぜか彼をクラスに受け入れる。
オリヴィエは彼のことが気になって仕方がない様子。
ある日、別れた妻に少年のことを話す。
少年は自分たちの息子を殺した犯人だったのだ・・・。


2002年作/ベルギー=フランス映画
2003年カンヌ国際映画祭主演男優賞受賞
監督・脚本 : ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ
出演 : オリヴィエ・グルメ、モルガン・マリンヌ


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Posted by 中上サン at 00:01│Comments(5)TrackBack(4)-オススメ-:映画

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【この記事へのコメント】
TBありがとうございます。
主人公の息遣いさえきこえてくるような密着カメラのせいでしょうか
私も、もし自分だったらと感じながらみていました。
実際、私たちにおきてもおかしくない話だし。
一見地味だけど忘れられない作品になりそうです。
Posted by pumiwo at 2006年01月09日 12:14
初めまして、大波といいます。
TBありがとうございました。

>>私も監督の最新作“ある子供”(初めは同じ監督の作品だとは知りませんでした・・・)を観てみたいです!
Posted by 大波小波 at 2006年01月09日 14:34
>pumiwoさん
コメントありがとうございます。
このカメラアングルは邦題を意識しながら観ていました。
この「息子のまなざし」とは、カメラだったり、少年の主人公を見つめる目だったり、いくつも解釈ができるいい邦題だったと思います。

そう、一見地味なんですよね。
でも、私たちの周りでいつ起きてもおかしくないような1つの犯罪。
もし自分が同様の被害者家族だったら、この映画と同じように赦したり、ましてや日常の中で接したり到底できないと思います。

でもダルデンヌ兄弟は、生き方のお手本を示したかったのではなく、事件に関わった人全てが尊厳をもちながら生きていくことの大切さを、この映画で表現したかったのではないかな、とアタシは思いました。


>大波小波さん
コメントありがとうございます。
ダルデンヌ兄弟って、アタシは上映中の「ある子供」を知って、「息子のまなざし」をDVDで観たんです。
アタシの中で、かなり要注目の監督になりそうです。
Posted by Author:中上 at 2006年01月09日 14:54
はじめまして!
TB返しさせてくださいね。
先日、goo検索で貴記事を発見して
TBさせて頂いたのですが
送信できないでおりました。
ですから、TB戴けて嬉しいです!
本作の基になった事件の事や、
主人公の職業についてなど
とても参考になりました☆
Posted by なぎさ at 2006年01月14日 06:50
>なぎささん
コメント&TBありがとうございます。
こちらこそ嬉しいです。
本当にあった事件のことや、主人公の職業については
DVDの中の特典映像の監督インタビューで知りました。
今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by Author:中上 at 2006年01月15日 00:27