2007年01月07日

映画>ある子供

 『ある子供

 やっと、観ることができた。
 以前の記事「息子のまなざし」と
 同じダルデンヌ兄弟の脚本&監督作品。
本作は、自己中心的な二十歳の青年が、
社会の厳しい現実にさらされることで、少しずつ大人になっていく過程を描いている。

定職に就いて、と懇願する彼女に突っぱねる。
「クズどもと働けるかよ」
住む場所もなく、無職。
なにか欲しいものがあったら、横取りすればいい。
そして“手に入れたもの”は全てお金に交換できると考えている。
それが自分の子供でも...。

主人公は、なぜそんなふうに成長してしまったのか?
彼は更生することができるのか?一体、どうやって?

答えは、映画の中にあるのではなく、現実の社会次第なのだと感じた。

本作は、ダルデンヌ兄弟が「息子のまなざし」の撮影中、
偶然近くを通りかかった若い女性が乱暴気味にベビーカーを
押して歩いていたのを見た。
その時の光景を元に構想を膨らませていったのだそう。

犯罪の残酷さを映像表現では露骨にしているわけではないが、
今の日本社会の雇用問題、教育問題と重なり、いろいろと考えさせられた。

あらすじ
ブリュノ、20歳。ソニア、18歳。若い2人に子供ができた。
子供に全く関心がないブリュノは、以前と変わらず盗みをしながら暮らしている。
一方ソニアにはだんだんと母親としての自覚が芽生えていき、ブリュノに
子供の認知をさせ、定職にも就くように言うが、状況は一向に変わらない。
そんなある日、人身売買の情報を聞いたブリュノは、
ソニアの目を盗んで子供を連れ出し、ためらうことなく自分の子供を売ってしまう...。

2005年作/ベルギー=フランス映画
2005年カンヌ国際映画祭パルムドール大賞受賞
監督・脚本 : ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ
出演 : ジェレミー・レニエ、デボラ・フランソワ、オリヴィエ・グルメ


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Posted by 中上サン at 00:06│Comments(2)TrackBack(0)-オススメ-:映画

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【この記事へのコメント】
今の日本にもかなり共通する問題がテーマですね。
うち先日、妹殺しが発覚したばかりですし…。
でもちょっと重そうな映画ですか?
Posted by hama-wind at 2007年01月07日 20:33
>hama-windさん
この作品は、どちらかというと淡々と描かれていて、重い映像表現ではないと思います。
前作の「息子のまなざし」も観た感じだと、きっと、この監督の作風ですね。
アタシは、成人式を迎えた二十歳の方々に是非見て欲しい、と思いました。
Posted by Author:中上 at 2007年01月09日 01:23